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無断転載禁止
もし、道に迷ったら

山道に迷ったことから起こる遭難事故は、遭難事故の3分の1を占めています。
滑落、転落事故や披露による凍死などは、通常コースからはずれたことによって発生することが多い。
”勘”をたよりに歩くことなどもってのほか、山中の道はたえず変化しているという認識のもとに歩くことが大切です。


道に迷わないために

道に迷ってからの対策より、まずは「迷わないためにどうするか」考えてみよう。
山歩きでは、最低限地図とコンパスを持って行くのは当然ですし、日頃から地図を読む能力を養うことも大切ですが、現在では、GPS(全地球測位システム=Global Positioning System グローバル ポジショニング システム)がありますのでGPSを利用することによって容易に現在位置を確認することができます。

山歩きでは、登山道を歩きながら、見通しのよいところ、滝など変化に富んだ景観の場所、登山道が分岐する地点、橋や鎖場、梯子場などでは、できる限り地図を広げて現在地を確認し、正しいルートを歩いて来たか確認することが大切です。

とくに、パーティー登山の場合、リーダ任せにするのではなく、自分で確認することも大切です。
途中いい景色などに魅了され写真撮影をしたり、用足しなどでパーティーから離れてしまうことがあったとき、自分自身も現在地の確認を怠っていなければパーティーに復帰することができますが、リーダー任せにしている登山者の場合、道に迷ってしまって気が動転し、焦った気持ちから奈落の底に突き落とされたようになり、遭難なんてことになるかも知れません。
登山者ひとりひとりが自己責任という自覚を持って行動することが安全登山の第一歩です。

もし、トレースした道に不安を感じたら

今まで歩いてきた道が正しいかどうか不安を感じたときは、現在地を確認することが可能な所まで引き返します。
そのまま歩いてきたのだから後戻りするのがもったいない、そのうち何とかなるだろうという安易な気持ちで歩くことが取り返しのつかない道迷いになってしまいます。

年齢とともに視野が狭くなり、勾配がきつくなるにしたがってその影響が顕著になり、指導標の見落としや枯葉などによる登山道のトレースはわかり難くなり気がつけば獣道を歩いていたなんてことがあります。
このように、道に迷ってしまい正しいルートがわからなくなったとき、「沢を下って行けばなんとかなるさ」というように楽観的になってはいけません。

とくに、沢を下るのは、崖や滝、それに滑りやすい苔などによって大きな傷を負ったり死に至ることがあります。

一般的には見通しの良い尾根筋にでるのがいいでしょう。
(ただし、気象状態が悪い場合、夜間などはこの限りではありません。)

まだ明るいときは、見晴らしの良い場所に登ることによって自分の位置を確認し、正しい元のルートに戻る方策を考え、エスケープルートも想定しながら正規のルートに戻るようにしましょう。
パーティ登山では、リーダに任せ正規ルートが確認できたら行動を起こします。
自分の位置の確認をしないで歩き回っていると、堂々巡りになり体力も消耗し、事故に遭遇てしまいます。

まったく解らなくなったとき、つまり行動不能の状態に陥ったときは、体力を消耗しないようにすることがすることが大切です。
まして、時間が経ち周囲が暗くなってくると、夏でも山では高度が増すに連れて気温が急速に低下し、体温が奪われ、体力の消耗が一段と増してきます。
このとき、冷静さを失わず、体力のあるうちに体温が下がらないようにすることと、適切なビバーグの場所を見つけることも大切です。

ビバーグポイントとして、

雨風から身を守れる場所
落石や滑落しないような岩陰
雪山の場合は、雪庇、雪崩の影響が無い場所
背丈が低く根がしっかりと這った大きな樹木の近く

などを選びザイルなど持ち合わせているとき、これらで装備品などをホールドしておくことも一案です。

ビバーグポイントが決まれば、ツェルトまたは、ポンチョなどをテントとして利用し、防寒着を着用し、さらにレインウェアー(合羽)などを着用して体温を奪われないようにしましょう。
保温性のあるビバーク用レスキューシートがあれば熱の発散を防いでくれます。
コンロなど使用可能であれば、湯を沸かしコーヒなどで体を温めることも一策です。
また、夜間での状況確認が容易にできるよう”LEDのヘッドライトや懐中電灯を身につけておきましょう。
ヘッドライトはなど持たずに移動することは、とても危険です。


そのた、携帯電話、トランシーバなど持参し、所轄警察署、山岳警備隊、関係市町村に連絡することも大切です。
連絡内容については、携帯電話、トランシーバの使い方は、「遭難しないために」をご参照ください。


まとめ

もし遭難してしまったら!

パニックに陥らない(このようなことに慣れているなんてことは無いのが当たり前ですよね。気が動転してパニックになっては大変!ドキドキしてパニック状態になっているように感じたら即行動を中止しましょう。

気を強く持って必ず下山できると信じて諦めないことです。


遭難したときの行動

道に迷って現在地がわからなくなったら、絶対に下ってはいけません(本能的に下りたい気持ちになりますが、沢に下ることは大変危険です。)やたら動いてしまって体力が無くなってしまっては大変”!できるだけ近くの安全な場所で動かないようにしましょう。

怪我などで行動不能になったときも、体力を消耗しないようできる限り動かないことが大切です。

悪天候になり行動不能になった場合とき、近くの樹木や高山帯では、ハイマツの中など風雨をしのげる所に身を寄せ、天候の回復を待ちましょう。決して動かず体力を消耗させないように努めましょう。

仲間は、決して”ばらけさせない”ようにしましょう。
メンバーの一部が行動不能になってしまった場合などは、リーダーが遭難者に付き添いビバークし、サブリーダーが残りのメンバーをまとめて下山することも緊急時の対応の一つです。
(パーティーの中で、ひとりでも少しのはずみでも遭難したかな?と考えてしまったらパーティー全体がパニックに陥りやすく烏合の衆となってしまう危険があります)。

したがって、パーティがばらけてしまっては統制がとれなくなってしまいますので、リーダーはパーティーをまとめ上げる力量が必要となります。
なかでも、体力的に弱い人や女性を絶対単独の状態にしてはなりません。
死を強要していることとおなじですから。

救助ヘリコプターの音、目視できるようであればヘリコプターが上空から視認しやすいところに出て、バンダナや目立つものを頭上で円形に振り知らせましょう。
へりが確認したようであれば仲間に知らせるとともに、へりからの指示に従いましょう。

(注意) 通常登山では、救助を必要としていないのが当然です。決してへりに対して合図を送ってはいけません。

遭難の対策はあくまでも一般論で、気象条件やルートの状況、メンバーの体力など、絶対的ではありませんのであくまでも参考にとどめておいてください。遭難してからの対策も大切ですが、遭難しないことが最も大切です。決して無謀な山選び、スケジュール、不完全な装備などしないで、天候を読めない山歩きは絶対しないでくださいね。自然相手の登山には、完全なマニュアルはありませんから・・・。




  − 意識レベルの評価 −


  JCS (Japan Come Scale ⇒ ジャパン・コーマ・スケール)
日本でおもに使用される意識障害の深度[意識レベル]分類

覚醒(目を覚ますこと)の程度を9段階で表し、数値が大きいほど意識障害が重いことを示しています。

T.刺激しないで覚醒している状態 1 ほぼ意識清明だが、今ひとつはっきりしない
2 見当識(時・場所・人の認識)に障害がある
3 自分の名前や生年月日が言えない
U.刺激すると覚醒する状態(刺激をやめると眠り込む) 10 普通の呼びかけで目を開ける。「右手を握れ」などの指示に応じ、言葉も話せるが間違いが多い
20 大声で呼ぶ、体を揺するなどで目を開ける
30 痛み刺激をしながら呼ぶとかろうじて目を開ける。「手を握れ」など簡単な指示に応じる
V.刺激をしても覚醒しない状態 100 痛み刺激に対し払いのけるような動作をする
200 痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめるNT>
300 痛み刺激に反応しない


  乳幼児の意識レベル判定法

T.刺激しないでも覚醒している状態 1 あやすと笑う。ただし不十分で、声を出して笑わない
2 あやしても笑わないが、視線は合う
3 母親と視線が合わない
U.刺激すると覚醒する状態(刺激をやめると眠り込む) 10 飲み物を見せると飲もうとする。あるいは乳首を見せれば欲しがって吸う
20 呼びかけると開眼して目を向ける
30 呼びかけを繰り返すと、辛うじて開眼する
V.刺激をしても覚醒しない状態 100 痛み刺激に対し払いのけるような動作をする
200 痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめる
300 痛み刺激に反応しない

  GCS< (Glasgow Come Scale ⇒ グラスゴー・コーマ・スケール)

開眼、言葉による応答、運動による最良の応答の観察項目について、それぞれ4、5、6点満点で判定し、各項目の合計得点を指標としています。

3〜8点が重度、9〜13点が中等度、14、15点が軽度。

大分類 スコア 小分類
A.開 眼 4 自発的に目を開ける
3 声をかけると目を開ける
2 痛み刺激によって目を開ける
1 目を開けない
B.言葉による応答 5 だれか、どこか、いつかに答えられる
4 会話が混乱する
3 まとまりのない言葉が出る
2 言葉にならない声だけが出る
1 言葉が出ない
C.運動による最良の応答 6 指示に従う
5 痛み刺激の場所に手足をもってくるる
4 痛み刺激から逃げる
3 体を異常に曲げる
2 四肢を伸ばした状態
1 まったく動かない
                         日本ECS学会 Emergency Coma Scale 評価マニュアル参照




◇筆者のつぶやき

筆者も20代の頃夜行で松本・新島々・上高地を経由し、その日のうちに穂高岳山荘に泊まり翌日奥穂、前穂、岳沢下山し帰京。また、山荘から西穂、新穂高と回り帰京したことがあります。
夜間車を走らせ沢渡にて仮眠し、上高地から北穂小屋泊、翌日大キレット槍ヶ岳、殺生小屋で泊まり翌日下山し帰郷。若かったとはいえ、万全の装備での山歩きのつもりでしたが、自由時間の確保できない登山計画で高山病なんて気にしないで登った無謀な記憶があります。
北穂、槍縦走登山では、家内とともに歩いたのですが、家内は軽い高山病にかかりそのときはじめて急性高山病の怖さを知りました。
現在ではこの教訓を生かし無理のない余裕を持った登山を楽しんでいます。