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雪山の歩き方
コバルトブルーの空、どこまでも白い山の頂き、色鮮やかだった秋の風景から少しロマンチックな冬の山々へ。
白銀の山稜は、私たち人間を拒むかのように立ちはだかり見て楽しむ世界ではないでしょうか。
でも、アルピニストの中には、雪山登山に憧れを抱いている人も少なからずいることと思います。
雪山シーズンに合わせ、年末年始をはじめこれからの始めるスノーハイクや雪山歩きの基本として参考になるかも知れないと思い筆をとりました。
なお、雪山歩きは雪質(硬軟、湿度、新旧)のほか、雪面の傾斜、直登、トラバース、ターン、下降などによって変わりますので、詳細はヤマヤさん、山岳会の雪山登山の訓練を受けておくことが大切です。

スノーハイク・雪山歩き

靴の選定と歩き方

歩く前に、転ばない、滑りにくい登山靴を履きましょう。
靴裏は、スタッドレスタイヤのような少し柔らかく、スリップ止めのあるもの雪山用のプラスチックシューズなどをあります。

できるだけ新雪の上を歩く!(新雪でない場合はしかたありませんが・・・。)
登山靴にはアイゼンやスノーシュなど装着しないで、雪質や雪の状態を足裏全体で感覚をつかむ登山道は多くの登山者が歩いていますので、早朝の踏み跡は凍結していることが多いので、アイゼンを装着するか氷上を避けできるだけ雪の上を歩きましょう。

登山靴にはアイゼンやスノーシュなど装着しないで、雪質や雪の状態を足裏全体で感覚をつかみます。
登山道は多くの登山者が歩いていますので、早朝の踏み跡は凍結していることが多いので氷上を避けて雪の上を歩きましょう。

片足でいる時間を短くし、足裏全体で接地する!

まず、歩幅を小さくし必要以上に足を上げないようにしながら、足裏全体で接地するようにし、スムーズに体重を移動します。
このとき、片足でいる時間を短くするため歩幅を小さくすることも大切です。

スピードは控え目に!

歩行スピードを控えめににして歩きましょう。
車と同じでスピードを出しずぎると滑りやすく、転倒してしまいます。

ピッケル(ストック)に頼り過ぎないように!

ピッケル(ストック)があればバランスの補助には役立ちますが、あまりピッケルに頼ってしまうと、ストックが雪にとられ、逆にバランスを崩して転倒することがあります。

歩行に集中しましょう!

雪道では、歩行に集中しましょう。
よそ見をしたり、話に夢中になって歩くと思いもよらぬ危険が待ち受けています。

ポケットに手を入れない!

寒いからと言って片手をポケットに入れて歩かないようにしたい。
まして両手を入れて歩くと、即転倒。
手が出なければ即骨折、打撲。
防寒性の高いグローブ(手袋)を使用しましょう。(重ね着もいいでしょう)

両手はオープン!

手に荷物を持たないようにしましょう。
持つものは、ストック、ピッケルなど歩行を補助する物に限ります。

雪道で転んだとき!

もし、転んでしまったとき手で体を支えようとしますが、とても危険です。
できるだけ尻もちをつく格好で転びます。
手をついて転んだとき、手で体を支えようとして、自分の体に押しつぶされ骨折や捻挫をしてしまうこともあります。


雪の斜面の歩き方(↑登り)

傾斜が増してくると靴底の全体を同時に置くのが難しくなってきます。
このようになるとキックステップによる歩行をしなければなりません。

キックステップは、爪先(足先)を雪面に蹴りこむことにより安全な設置を  確保する方法です。
雪質が柔らかければ比較的容易にキックできますが、堅くなったり重くなってくると強く蹴り込まなければなりません。
蹴り込みの方向は、雪状によっては水平とは限りません。
傾斜が増してくると直登を続けると疲労しやすくなりますので、トラバースしながらサイドに蹴り込む場合もあります。


アイゼン装着での雪の斜面の歩き方(↑登り)

さらに傾斜がきつくなり、滑落の危険性を感じるようになればアイゼンを装着します。
アイゼンの装着は、傾斜がきつくなる前に行いたいものです。
斜度が上がってくると装着するときも危険ですので早めに装着しておきましょう。

最近は、ワンタッチアイゼンが出回っています。
ワンタッチアイゼンの場合は、前もってに靴に合わせて装着レバーの調節をしておきたいものです。
レバーは少し堅めにしなければ外れる可能性がありますので慎重に調節してください。

従来の紐によるアイゼンもきつめに締めておき、紐が靴から剥れないようにしておきましょう。
紐の余りが長すぎますと、踏んでしまって転倒ってことになるかも知れません。

また、アイゼンはできるだけ立ったまま装着るように心がけます。  立った状態で装着したほうがよりフィット感を得ることができます。
アイゼンはできるだけ早めに付けて事故を未然に防ぎたいものです。

アイゼン装着後は、少し足を開き気味にして歩きます。
体操競技の平均台を歩くようにしますと、アイゼンのツァッケ(爪)をスパッツなどに引っ掛けてしまって、衣類を破いたり転倒することがあります。

歩行の基本はフラットフィッティングに心がけます。
アイゼン装着時のフラットフィッティングは、アイゼンのツァッケ全体が雪に刺さるように足を下ろします。

傾斜が増してくると足を平行に運ぶのが困難になります。
このようなときは、爪先をハの字(俗に蟹股のように)にして歩くといいでしょう。

さらに傾斜が増してくると、キックステップが必要になります。
ルートの変更ができない場合や短時間の場合は、キックステップによる歩行をしなければなりません。

しかし、ふくらはぎの負担が大きくなり、疲労困ぱいってことにもなります。
したがってできるだけトラバース(ジグザク)状に登ることをお勧めします。


雪状斜面(↑登)の歩き方

ピッケルは山側の手に持ち、雪面に突き刺してバランスを取り歩きます。
ピックの方向は、ロケーション、コンディション(雪質)にもよりますが、小生の場合、登りは前、下りは後方へ向けてヘッドを握っています。

歩く向きを変える場合、方向転換場所馴らして十分な足場を確保し歩幅を小さくとって方向転換します。
慣れてくると、ピッケルを雪面に刺して充分な体制を取り、谷側の足を軸にして山側の足の向きを変えることもできます。


雪状斜面のトラバース(→登)の歩き方

山の斜面をトラバースして歩くとき、サイドエッジを効かせて斜めに蹴りこみながら歩きます。(12本のツアッケ(爪)があるといいですが)
また、ピッケルは移動スパンを短くして小刻みに刺してバランスをとって下さい。


下山・下降(↓下降)の歩き方

雪の歩行で難しいのは登りよりも下りです。
雪が柔らかいときは、かかとで雪面をつかむ感じで足を下ろします。
歩幅は小さく、真っ直ぐ立って下ろすことが大切です。

腰が引ける(へっぴり腰)と、かかとが雪面に刺さらず滑ってしまいます。
傾斜がきつくなったり、周りにデブリやコブ、岩場などがある場合は、躊躇せずアイゼンを装着します。
足の運び方は登りと同様、すべての爪が雪面に刺さるようかかとから下ろします。
(アイスバーンになっているときは危険ですのでこの限りではありません。)

また、ピッケルを充分刺し込みながら、アイゼンも雪面に差し込み、体制を確保しながら確実に下山しましょう。
なお、ピッケルは、ブレードを前にピックは後ろ向きに持ったほうが滑ったときピックを雪面に刺しやすいでしょう。(一概にはいえませんが・・・)
さらに傾斜がきつくなったとき、必要に応じて後ろ向きにスピッツェを刺し三点確保をしながら下山することもあります。


ピッケル(アイス アックス)の各部の呼称・総括

ピッケルは、積雪期の登山のための補助道具。
ピッケルは、不安定な雪面で歩行の際のバランス保持や安全を確保するために使います。
また、転倒時のアンカーブレーキとしての役割や、急な斜面での上り下りのホールド(手がかり)のための道具。


ピッケルの持ち方(ピック、ブレードの向き)にこだわるよりも、絶対に転倒・滑落しない歩行に徹することが大切です。

滑落の出来事では、2011年4月17日午後1時20分ごろ、富士山御殿場口登山道九合目の約3,600メートル付近にいた男性(50才)が滑落。幸いにも携帯電話にて連絡がとれ、御殿場署山岳遭難救助隊と県警ヘリが救助に向かい、午後2時30分ごろ男性を発見し病院に搬送した。男性は意識が混濁しているが、命に別条はない様子。周囲の状況から、男性は単独で登山していたとみられる。(2011年4月18日東京新聞山のニュース)

このように、日本ではまずピッケルを持つと、滑落した場合の停止の仕方を教えられますが、滑落してスピードが上がると、もう手の施しようがありません。(滑落の停止は転倒または滑落して5m以内)
雪上での滑落スピードはスキーなみになりますから・・・。
もちろん、滑落における滑落初期停止技術としてのトレーニングは必要ですが、滑落したときピッケルが災いして凶器になってしまうことがありますので、滑落時のピッケルワークなど基本的な技術(対応)は学んでおきたいものです。

したがって、欧米では滑落停止は、重要な技術とは捉えられていないそうです。
滑落したら一瞬でスピードがあがり、頭が前か後か、仰向けになるかうつ伏せになるかわかりません。
つまり、一度滑落すると生死は運次第となります。

このように欧米では、絶対に滑落してはいけないという考え方にたって歩行訓練を行っています。
つまり、ロープ(ザイル)ワークを勉強し、単独登山をしないでコンテニュアス(コンテ=ザイルで登山者を繋ぎ、同じタイミングで歩く)し絶対に滑落しないさせない訓練を行っています。

また、スタカット(前歩者が歩く間後方者は動かないでしっかりと前歩者を確保し、つぎに、前歩者が止まり体勢を確保できれば後方者が歩きだす。)による歩行も安全を確保する上で大切ではないでしょうか。
とにかく、滑落しない、させない訓練が何より大切ですね。

なお、はじめての冬山歩きは、経験者、山岳ガイド、パーティー登山からはじめてください。
未経験者同士や単独登山は絶対に行なわないにしてくださいね。

なお、掲載した内容には筆者の独断があるかも知れません。ご了承下さい。


◇筆者のつぶやき

ピッケルの各部名称について記述しておきます。
ブレード:上部の幅広の刃の部分で、雪や氷を削って足がかりを作る時などに
使用します。
ピック:上部のブレードと反対側の尖った部分。
シャフト:ブレードとスピッツェの間の柄の部分です。
スピッツェ:シャフト(柄)の先端に付いた尖った部分。石突ともいいます。
(ピッケル→ドイツ語/Pickel アイス アックス→英語/an Ice axe)

で、ピッケルを握るとき、登りではピックが前ですが、下りでは?
ピックを前にすべきか、ブレードを前にすべきか悩むところですね。
以前所属していた山岳会や、ヤマケイ登山学校「冬山コース」では、ブレードが前だったように記憶している。
でも別の山岳会やヤマヤさんでは、登りも下りもピックが前でもOKだと言っていました・・・が。