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早春の穂高 その2

アップロードファイル 291KBアップロードファイル 285KBアップロードファイル 294KB晴れ

 上高地バスターミナルを出発したのは7時前である。
 騒々しかった一時をのがれ、家内と涸沢に向う。
 気温7〜8℃となり、下界では過ごしやすい気温ではあるが、5,000尺(1,500m付近)では、吐く息がサングラスを曇らせるようであった。
 今回は山小屋泊ということで、肩に掛かる荷物が少なくて楽である。
 明神館〜徳沢に至る道中は、比較的残雪の少ないものである。
 歩くこと1時間50分、新村橋を過ぎ梓川畔に近くなったころから路傍の残雪がだんだん多くなってきた。
 昨日の新雪とこれまでの黒くなった雪とが混ざり合って新しい雪道を形成している。
 上高地登山口からおよそ2時間50分で横尾山荘に着く。
 横尾では、昨日の吹雪の残像が白銀の世界を醸し出している。
 ここから槍ヶ岳と穂高の分岐の標識から横尾大橋を渡り涸沢に向かう。
 吊橋の中間付近で長野県警山岳救助隊の方と出会う。
 「こんにちは」
 「お疲れ様です。涸沢・穂高方面の状況はどうでしょうか?」
 「奥穂や涸沢岳、それに北穂は、非常に危険な状態ですから注意してください。できれば行かないことが懸命です。」
 橋から30分程度で前穂高岳の頂きから、アルペン的ムードを漂わせた屏風岩が迫ってきた。
 このあたりから一段と積雪が増してくる。
 1時間20分程度で本谷川橋(夏期のみか架かっているが)の沢に着く。
 ここから本格的な雪の登山道となり、アイゼンを装着しなければならない。
 本来なら、ここから沢に沿って涸沢に向かうのだが、今年は夏道の屏風岩の下の急登とデブリの続くアルペン的登山道を進む。
 しばらく歩くと、北穂高の奥北につづく南岳とそれから延びる横尾尾根が見えて来る。
 この付近から雪の斜面には、拳大からから3m以上に発達したスノー・ボールが転がり、沢沿いにはまるで雪のモンスターのように横たわっている。
 約1時間ほどで涸沢カールの一部が見え始める。
 また、右側には奥穂高岳と前穂の吊尾根が一段と雪のカーテンで覆われている。
 前穂5峰と6峰のコルから涸沢カールの急斜面には、山スキーのシュプールが残っている。
 ここから一段と高度が増し涸沢ヒュッテのシンボルの鯉のぼりが見えてきた。
 およそ3時間ほどかかり、やっと涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐の指導標に着く。
 指導標から30分で涸沢小屋だ。
 夏期なら上高地バスターミナルから涸沢小屋まで通常6時間だが、雪上では、7時間〜8時間の時間を要した。
家内に引き連れられ、トレーニングを行ったためか例年に比べ楽しく涸沢小屋に到着することができた。
 いよいよ明日の登頂のため、涸沢小屋のテラスで常念岳や前穂高の稜線を見ながらビールを飲み一日の疲れを癒すことにした・・・・・。
 
 マップ http://www.shinshu-tabi.com/yariho-m.html